主要事業(レンタルオフィスサービス)のKPIの読み方について

主要事業(レンタルオフィスサービス)のKPIの読み方について(2016年11月30日)

 

 

代表取締役社長の矢田でございます。

 

■ここ1ヶ月で事業に関連して開示したものを改めてご参照ください。

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■主要事業(レンタルオフィスサービス)のKPIの読み方について

 前々回にプレスリリース配信サービスのKPIについて説明した続きとして、レンタルオフィスサービスについての説明をさせていただきます。

 

(1)KPI(その1) … 『稼働席の数』

【売上高】=【稼働席数】×【単価】

※他にも有料会議室や秘書代行等のオプション要素が多々あり、総売上高には変動を及ぼすことはありますが主要なメイン部分のみを説明しております。

 

 営業現場では、稼働を高めるための営業促進ならびに稼働を下げないための顧客提案を積極的にすることで、「解約<成約」を原則として日々業務に邁進しております。現行指標(売上高に直結する管理指標)として月次速報値を開示しているものであり、投資家の方々に『売上高の推移イメージ』を把握いただきたいと思っております。

 

◆稼働席数の国別推移(ビジネススケールがどのように推移しているのかの材料としてご確認ください。)

グラフ1

注1…フランチャイズであるインドネシア拠点は連結売上高に直結しないため割愛しています。
注2…単価は国毎には相違があり為替変動による影響をうける性質のものです。

 

 

(2)KPI(その2) … 『稼働率』

【稼働率】=【稼働席数】÷【総席数】

 

 営業現場ではKPI(その1)を増やすこと追求することに対して、売り物を補充(タイミングとボリュームのバランスをとりながら)するという投資行為が発生します。稼働率が低い段階で新たな増床をすることは当然に利益を圧迫する影響がでます。

 

◆稼働席数と稼働率の推移(前項のグラフに稼働率を重ねています)

グラフ2

 

 ご覧のとおり、戦略的にアジア主要都市に一気に展開する判断をした際には、稼働率が大幅に下がり、大きな営業損失を計上した時期がありました。将来価値を最大化するために、どうしてもアジア主要都市に拠点を保有しておきたかったことに加えて、振り返れば歴史的円高水準(2012~2013年は80円前後/米ドルで推移して過去20年で最高値水準)という相場環境を考えて、海外に投資する絶好のチャンスだと考え、当時の当社に出来る限りの投資をした背景があります。その後、順調に稼働率を高めつつも、全体稼働率上昇傾向にありながら80%水準になったタイミングで70%程度まで下げるレベルの投資までは許容するという範疇で判断をしておりバランスよく増収増益をする仕組みをとっております。

 

 なお、投資家の方からのご質問で「稼働率100%を目指さないのか?」という質問を受けることが多いので、ご説明申し上げます。
 フロアを「席」という最小単位に細分化して販売するという商品の性質と、快適なオフィス空間を提供するという理念を相互勘案すると、実質的には稼働率が80~90%(オフィス造作や大きさにより差異はあります)平均が最大値であると想定しています。高稼働状態で、わずかの非稼働席の販売の為に、多くの工数や資金を投下することは、大多数の稼働環境の悪化につながるという考えを前提にしています。前述した80%水準になった際に…というのは、想定している最高稼働水準の一歩手前で新規投資していくバランスをとるというご理解をいただければと思っております。

 

 

(3)最後に…快適なオフィス環境のための商品開発推移

 

 CROSSCOOPの商品開発を振り返ると、提供しているオフィス空間に大きな変化がもたらされています。オープンスペースにデスクを並べた共同オフィスというものから、アジア展開した5年前から個室メインのエグゼクティブオフィス設営に舵をきっています。どちらがよいのかは顧客の決めることでありますが、CROSSCOOPがよりスケールする為にアジア展開のみならず商品属性(顧客ターゲット)の舵を大きくきったことが契機となっております。現在、特にアジア拠点では大企業のブランチとして使っていただくことも多くなり、今後もよりよいオフィス空間を設計していき、さらにこのハードコーディングの複数拠点を活用したソフトサービスをのせていくように進めてまいります。

 

pic1

 

 蛇足となりますが、当社のIR担当から、個人投資家向けに少人数でのIR説明会を定期的にやっていきたいという企画をきいています(すみません、現段階では未確定ですが、その方向で準備していきます)。
 その際の開催場所はCROSSCOOP各拠点で行い、個人投資家の皆様にもCROSSCOOPのレンタルオフィスを見て頂く機会を設けたいと考えております。

 

※開示しているKPIは速報値を更新しているものであり、監査済のものではありませんのでその点はご承知おきください。