株主・投資家の皆様へ
代表取締役社長 矢田 峰之 超長期的なビジョンとして「ビジネスプラットフォーム」を構築し、会社を成長させていく所存でございます。

シェアオフィスの事業環境変化とクロスコープの方向性について(2019年2月28日)

 

 

 代表取締役社長の矢田でございます。

 

 当社ではCROSSCOOP(以下、クロスコープ)というブランドで、シェアオフィスサービスを、国内はじめアジア主要都市に設営運営しています。同サービスの環境変化が大きく動き出していることもあり、改めて、従来からの流れとこれからの方向性についてポストしておこうと思います。
 なお、類似した表現として、シェアオフィス・レンタルオフィス・サービスオフィス・ビジネスセンター・コワーキングオフィスといった呼称が混在していますが、本ポストでは便宜上「シェアオフィス」で統一させていただきます。

 

 

その1.シェアオフィス事業環境 -黎明期-
 オフィス賃貸時にかかる高額のキャッシュアウトは今も昔も変わらない課題といえます。例として、4~5人で東京主要5区に自前でオフィス設営すると、1,000万円前後のキャッシュアウトが発生することになるのではないでしょうか。更に、物件オーナー側からの景色では、与信側面からも誰でも賃貸契約ができるというものでもないのが実態です。契約しづらいこととキャッシュもかかるという課題そのものです。この解決方法の1つとして、シェアオフィスという形態が登場しました。ここで登場したシェアオフィスは「与信が低くても契約し回収リスクをとり、値段もお安く提供する」というプロダクト時代からスタートをきります。

 

※クロスコープは10年以上前にココからスタートをしています。

 

 

その2.シェアオフィス事業環境 -高級オフィス登場期-
 お金も信用もしっかり所有しているものの、経済合理性と事務手続きの簡易化などが課題となる外資企業向けのシェアオフィスが登場します。Regus社やServcorp社などがその代表格です。お金も信用もある顧客層ですので、ハイグレードビルに信用担保できる高級な内装を施します。もちろんこの高級なシェアオフィスは日本企業の一部でも使い始めていくことになります。前述と同じような少人数ではあるものの、財務的には強固でかつ高生産性の少人数利用層となります。当然にお値段も高級です。

 

※クロスコープは5年ほど前からココの領域に近づけるようにリノベを繰り返してきたことで、単価が上昇し顧客層チェンジを推進しています。並行してアジア主要都市に設営をひろげました。

 

 

その3.シェアオフィス事業環境 -シェアエコ向上期-
 あらゆるものを所有からシェアへ。いまやシェアリングエコノミーという産業枠さえ定義されてきています。今後は更に増えていくのではないでしょうか。ここまでくるとシェアオフィスの顧客層から「少人数」という条件が薄まることになります。今や、大所帯の大企業の特定PJチームだけをシェアオフィス利用(30~50人単位)する流れもでてきています。好景気、空室率低下、働き方改革といったものがシェアオフィスを後押しする材料となってくれています。2018~2019年現在を定点観測すると、オフィスを「シェアする・シェアされる」という部分が、一定の社会的認知として浸透されてきていると感じています。この風潮は当社にとっては大変ありがたい話しでもあります。

 

※クロスコープにとっては追い風ではありますが、競合リスクという側面でも考察をしておきます。通常の自前のオフィス設備よりはだいぶ簡易ではありますが、そうはいっても見比べて選択するプロダクト(スイッチングコストが高いプロダクト)でありますので、近隣に類似事業者が増えることは、宣伝広告活動の総額が増えることと同じです。類似事業者とともに、市場拡大に資するサービスを提供していっています。

 

 

その4.これからのシェアオフィス事業環境 -5G+IoTでオフィス変革期-
 従来まではオフィスの「持ち方」の変化(所有からシェアへ)でした。当社では、今後はオフィスの「在り方」にも変化がおこると考えています。オフィスは「執務の為」に存在しているという在り方です。現在においてお勤めの会社はオフィスを用意しているはずです。ところが、5G環境が数年で一気に普及しつくし、映像音声データがリアルタイム伝送され、8Kモニタに投影され出力される環境が一般化すると、もう肉眼ではどこにいるのか判断つかないくらいの情景が遠隔地で表現されます。ホワイトカラーは、セキュリティを守れれば執務はどこでもよいことになるでしょう。こうもなると、オフィスは「執務」ではなく「おしゃべり・顔みにいく・ランチにいく・おやつ食べにいく」といったコミュニケーション目的の場所になっていくのではないかと。

 

※クロスコープでは執務機能を充足設営するのは当然ではありますが、コミュニケーション機能を充足していくことに念頭をおいたプロダクト開発になっていくと考えています。ダンス教室とか飲み会やるのも一興ですがそういうのではないやつです。例えばaiboがいても執務には何の役にも立ちませんが会話が増えます。USENで音楽流しても執務には何の役にも立ちませんが消すと会話がなくなります。おそらく、今後のクロスコープは自発的にコミュニケーションネタの発生装置スペースにしていくような方向性になるのではないかと。いずれの将来「よりおしゃべりしやすいスペース・より待ち合わせしやすいスペース」みたいなエンタメスペースになる可能性もあるのかもしれません。

 

 

 以上、現在のインキュベーション事業のプロダクトの方向性についてのポストをしてみました。
 投資家の皆様におかれましては引き続きのご支援のほどよろしくお願いいたします。