株主・投資家の皆様へ
代表取締役社長 庄子 素史 第2創業として不退転の覚悟でビジョンに向かいます。

年末のご挨拶(2022年12月28日)

 

 代表取締役社長の庄子です。当社活動にご関心をお寄せ頂き、ありがとうございます。
 また、株主の皆様、お客様、取引先企業様の日頃よりのご支援に改めて感謝申し上げます。

 

 本年4月より、従来の量を追求しトップライン優先で推進してきた経営方針について、大きな市場と価値観の変化に伴い『スケール拡大から付加価値重視』へと転換して参りました。本年も最終営業日となりましたので、各事業セグメントの振り返りをさせて頂きます。

 

■今年の振り返り


【シェアオフィス】






 国内シェアオフィス事業の経過年度は、日本橋、福岡拠点設立の先行投資の影響で、大きな損失を計上しておりますが、新規拠点の中では福岡の拠点の競争力が特に高く、トップラインの進捗は概ね計画通りで推移しております。
 福岡市中心部の天神ビックバンという大規模都市開発の目玉でもある天神ビジネスセンターという最高グレードビルで展開しているCROSSCOOP福岡は、ビルそのもののグレードがシェアオフィスの付加価値となっており、在京や在阪企業様の福岡拠点としてのご利用や九州域内での短期プロジェクトオフィスのニーズを確実にキャッチしているものです。3QのKPIとしましても日本橋と福岡を中心に稼働席数を更に大きく伸長させており、来年度の投資回収期に向け着実に稼働席を積み上げております。
 営業上の課題としましては、稼働率の低い競合シェアオフィスが仕掛ける廉売に当社も少なからず単価の引き下げを余儀なくされているところでしょうか。オフィス市場自体は徐々に回復傾向にあることは当社が計測しているオフィス内覧数推移からも感じ取っておりますので、市場回復を慎重に見極めながら顧客単価の回復にも努めて参ります。

 海外拠点につきましては、2020年の新型コロナウィルスが発生した時点の稼働席と比較すると、この2年間で一気に海外拠点のリストラクチャリングを推進したことで、稼働席ピーク時と比較すると約80%近い稼働席減となり、過年度で多額の特損を計上して参りましたが、今年度はタイのバンコク拠点を撤退し、シンガポール1拠点のみの運営となりました。シンガポール拠点の稼働率は80%を超えて安定稼働しております。

 新型コロナウィルスの世界的な流行の中、当社のシェアオフィス事業では海外稼働席数を経営リスクが顕在化する前に早期かつ大胆に撤退を行いつつ、海外の減席・減収分を国内の増席・増収がカバーして踏みとどまりました。経過年度は国内の新拠点設立による増収と拠点投資による減益、海外の撤退の一巡が混在した年となっておりますが、冒頭に触れました通りに足元も着実に稼働席を積み上げており、早期にセグメント黒字化を果たし安定して利益貢献する事業ポートフォリオへ移行して参ります。

 また、先般、国内シェアオフィス最大手のリージャスブランドが三菱地所社に譲渡されるニュースがございましたが、今後のオフィスビルには当たり前のようにテナントが共有できるコワーキングスペースや会議室などのファシリティがあることがビルそのものの付加価値を高めていくものだと確信いたしました。シェアオフィスの共益費化とでも言うのでしょうか。今後もCROSSCOOPブランドが顧客に対してだけではなくビルそのものの価値を向上できるポジションを確立します。



【デジタルPR】


 デジタルPR事業の経過年度は、インフルエンサーPRサービスがコロナ禍から回復基調にある広告市場の波に乗れずに苦戦、またリリース配信サービスが無成長で推移した点ことから、マイナス成長と厳しい上期の結果となりました。

 コロナ禍の影響から回復し切れていないインフルエンサーPRでしたが、8月より商材特化型営業体制に変更し、より専門性を深める方向へ舵を切っております。3QはKPIとなる案件数は堅調に増加し過去最高水準に迫るペースとなっております。
 インフルエンサーマーケティング市場自体は右肩上がりで拡大成長しているものの、それと同時に顧客が求める成果水準も高まり、競合も増えています。従いまして、顧客の求める高い成果を実現していくための専門性の追求は益々必要ですし、従来のインフルエンサーキャスティングによるPR手法だけではない、新しいインフルエンサー活用機会の創出も必要と認識しています。



 リリース配信は、顧客数および配信数の成長が止まり、配信単価も横ばいの状況です。経過年度は付加価値向上の施策により、リリース配信ごとの記事掲載数は投資前と比較して1.7倍程度まで増加しておりますが、この成果が顧客数や配信数、配信単価にもまだ影響を与えておりません。下期以降は高めた付加価値を顧客のリテンション率向上および顧客単価の向上につながるような施策を実行していくフェーズです。
 また、従来のプレスリリースはテキスト情報と添付された画像で構成されており、それを伝えるメディアもテキストと画像が情報伝達の主たる手法でしたが、スマホや動画プラットフォーム、2.5次元アイドル、メタバースの普及により、主にZ世代においてはテキスト情報より動画への接触時間が増加しています。このような情報流通の変化も大きな対処すべき行動様式の変化と捉えております。



 クリッピングにつきましては、取引先チェックサービスの拡販に集中しており、一定の成長率で案件数の拡大を実現しています。但し、経過年度はチャレンジも含めて販売費(主に広告・販促費)を少し多めに予算化しておりましたが、その成果はまだ不十分と認識しており、上期に試行錯誤した広告・販促活動の分析結果を基に、下期以降は更なるトップライン成長と費用対効果の向上に期待しています。
 一方で、DXが進む中で紙案件(新聞・雑誌調査)が市場縮小と共にマイナス成長になるのは必然の流れと見ています。その中でも残存利益をいかに最大化するかという点において、競争優位性が見込まれる要素の仕込みを粛々と進めているようです。こちらは成長市場で戦うプロダクトと斜陽市場で戦うプロダクトが混在した事業のため、市場ライフサイクルに合わせた活動を戦略的に推進します。



 以上、各セグメントおよび事業の振り返りと進捗となりますが、株主の皆様には株主還元方針で大変な我慢をお願いしていること、私自身、肝に銘じております。中期経営計画の初年度は3/4が過ぎますが、社長業としてはまだまだ成果を出せておらず、それが低い株価と流動性にも表れていると認識しております。その重責を感じつつ、経過年度に浮き彫りとなった課題を宿題に、年末年始のお休みに入らせて頂きます。

 皆様におかれましても、今年もコロナ対策とポストコロナの狭間で、はっきりしない1年であったものと思います。本当にお疲れさまでした。また、私たちの生活を支えて頂いているエッセンシャルワーカーの皆様、いつもありがとうございます。まだ気を抜けない状況が続きますが、みなさま、ぜひよいお年をお過ごしください。


 代表取締役社長 庄子素史