株主総会ならびに中期経営計画における主な質疑について

株主総会ならびに中期経営計画における主な質疑について(2019年5月31日)

 

 代表取締役社長の矢田でございます。
 本日、定時株主総会において提出議案が承認可決されましたのでご報告申し上げます。

 

■第13回定時株主総会の決議内容のご報告(決議通知はこちら

・第1号議案 剰余金の配当の件
 ⇒期末配当5.5円/株(FY18通年度11.0円/株)
・第2号議案 取締役9名選任の件
 ⇒(再)矢田峰之、庄子素史、大川友里、秋元悟郎、石田朝子、荻巣知子、藤原直美
 ⇒(新)大野誠一、白川久美 ※大野誠一、白川久美は独立役員となります
・第3号議案 監査役3名選任の件
 ⇒(再)藤原工臣、田原沖志、樋口節夫 ※田原沖志、樋口節夫は、独立役員となります

 

<参考>
・独立役員比率:33.3%(12人中4人)、女性役員比率:41.6%(12人中5人)
役員紹介はこちらをご参照ください

 

 改めて取締役任期2年間をスタートするとともに、この2年間は、過日開示している中期経営計画の推移を決定づける非常に大切な部分でありますので信頼を得られるよう役員一同精進してまいる所存でございます。

 

株主総会の様子

 

 

 あわせて、中期経営計画については、ご説明する機会が幾度かございましたので、そこにおける質疑をふまえ補足コメントをポストしておきたいと思います。まとめておきたいと思います。

 

 

■中期経営計画の概要(補足資料はこちら

・中長期方針の改定背景 ⇒ 業績成長率の鈍化傾向が顕在化
 主な要因は、傾注分野が(中)成長率であり、(高)成長分野の主軸商材が手不足。と同時に本則市場ステップアップ事務を考慮したバランス型投資を意識しすぎていた。

 

・事業規模ターゲットと投資方針 ⇒ GET100、高成長分野向けの商材へ傾注
 年商50億円水準から100億円水準に目線を切り替えるとともに(高)成長分野へ優先投資をしてまいります。(高)成長分野としては、インフルエンサーPR分野(想定年間成長率:18%水準)とオフィスシェア分野(想定年間成長率:24%水準)と定めました。(成長戦略のまとめはこちら)

 

・具体的な投資内容 ⇒ デジタルPR向け販売費投資(販売人員費+販促宣伝費)、オフィスシェア向け仕入れ投資
 デジタルPRサービスについては、オペレーション管理費(AI導入オペレーション組織)は、非常に高い生産性組織が醸成されている為、今後は「販売費への積極分配」をするようにしてまいります。
 オフィスシェアサービスについては、従来のノウハウのまま進行していきますが事業規模の水準を念頭にいれると従来よりも大きな投資規模となっていきます。

 

・3カ年計画 ⇒ 売上CAGR(年間成長率)の向上、営業利益率の向上、GET100実現確度の向上。

 

 

 

■中期経営計画の補足(頂戴した質疑を参考にして補足コメントといたします)

 

▼インフルエンサーPR(高)成長分野×当社事業への実現性について
※外部環境の成長率と当社内部環境の成長率がリンクする確度を判断する材料

 外部環境においては、統計情報として公開されているもののみならず、通信会社による定額パケットから特定SNS利用は除くプランまでスタートしている流れを勘案すれば、SNS利用者数の増加はもう間違いないことであり、可処分時間が更に増加していくことが考えられます。特定SNSに依存しない形でのインフルエンサーを中核としたサービス(キャスティング、プロダクション、商品プロデュース等)は今後も多岐に渡り、中長期的にオーガニック成長をしていくことは間違いないのではないかと考えています。
 内部環境においては、ファインドモデル社を買収し8~10ヶ月程度のマネジメントを引き継ぎ、ゼロから組織をつくりあげてきました。その過程で、買収した事業資産の仕組み化、AI化、既顧客アセットの活用、営業組織化において、前年比130~140%での進捗は保守的にも進行可能だろうという手応えを得ています。
 従って、この(高)成長分野でプレゼンスを獲りに行く内部環境が当社にはあると判断し、今回の中期経営計画の中核に据えたという背景でございます。

<参考>
ファインドモデル社創業者である元オーナー(カリーグス福田氏)のブログ一部に、当社との引き継ぎ状況が(かなりリアリティのある様子で)記載されていますので、よしよろしければご覧ください。(こちらです

 

▼オフィスシェア(高)成長分野×当社事業への実現性について
※外部環境の成長率と当社内部環境の成長率がリンクする確度を判断する材料

外部環境においては、類似企業ピックアップするだけでも業界拡大は間違いないものとなっています。当社にとっては「絶好の追い風」であります。主な変動要因は「シェアエリングすることの抵抗感」がほぼなくなったことで「新たな顧客層が追加された(従来顧客層でなかった人が顧客層になった)」と考えています。リモートワークを推進していく『中堅~大企業』が、シェアオフィスの顧客候補に加わったことが、市場規模が急拡大させている最も大きな環境変化と捉えています。

 内部環境においては、ハイグレード化によるリノベを推し進め、床を増やし、単価向上を実現している実績があり、この過程で顧客層の変化を体現し、また顧客層による設営ノウハウ、運営ノウハウも相当なものとなっています。そして、顧客層が追加されていっていることにより、新たな「提案先」が増えたことになります。従来までは『執務の便利さという付加価値を利用者へ提案』してきました。ここに『サテライトオフィス設営の容易さ・安全さという付加価値を大企業の総務部門へ提案』を加えていかなければなりません。ここを加えなければ外部環境の成長部分を確保できないからです。だからこそ、新橋という利便エリアに、3倍もの面積を確保し、顔認証の個室管理や本社連携投影の会議システム等の高セキュアなIoTスマートオフィスを推進準備し、「新しい働き方」プロダクト開発をしています。これは、外部環境が増えた部分は何なのか?新しい顧客層が増えたから…という部分を当社の収益化に転嫁するための準備です。

 従って、この(高)成長分野でプレゼンスを獲りに行く内部環境が当社にはあると判断し、今回の中期経営計画の中核に据えたという背景でございます。

 

▼リリース配信&クリッピング(中)成長分野の施策について
※足元の収益部分についての成長率を判断する材料

 外部環境においては、広報市場は相応な規模と成長余力があり、今後も一定レベルの成長が十分見込めますので、この分野における事業運営は持続的なものですし、収益の中核をなしていく部分です。

 内部環境においては、リリース配信ニーズを少しでもデジタルPR推進するために商品改定し、単価を大幅に上昇することに成功しました、この過程で顧客の一部入替えが発生したと考えられ、配信数そのものが鈍化傾向になっておりますが、単価が大幅に向上しているため、売上成長そのものは一定レベル持続していくものと考えています。前述したインフルエンサーPRへの顧客アセットをクロスセルしていく準備としては大成功と考えています。とはいえ、新顧客層を獲得していくために、従来からの『従量配信サービス(@Press)』に加えて『定額配信サービス(NEWSCAST)』を開始し二本立てによる商材体制を推進していきます。この2つは『より専門的広報(@Press)』と『よりWEBマーケ的広報(NEWSCAST)』をラインナップとするとともに、インフルエンサーPRで積極増員していく『販売人員』の手持ち商材として販売量の増加を見込んでいるところでございます。

 ちなみに、クリッピングサービスは広報、デジタルPR問わず、それら顧客の下支えサービスであることから当社の業容が広がればそれにつられて顧客層が増えて成長することになります。あわせて最近では「PR掲載調査」だけでなく「信用調査」「情勢調査」「SNS分析」といった領域へも展開しており、事業アセットを活用したオリジナル成長をとげていくことと想定しています。

 

▼認知度の向上活動について
※ソーシャルワイヤーやプロダクトブランドの『認知』について(購買喚起活動ではなく認知喚起活動)

 率直なところ、従前まで「認知喚起」活動はそれほど実施しておらず、各プロダクトの「購買喚起」活動を最優先としてまいりました。とはいえ、一定の規模感と、特定領域におけるプレゼンスをとっていく方針であることから、今後は『認知喚起』活動を実施してまいります。
 具体的な内容はお伝えしづらいところもありますが、
・全社PR専任者の新規設置
・デジタルPR系の展示会等の積極的な持続的な出展
・認知喚起目的の宣伝広告出稿
 といった従前までは一切していなかったことではありますが、今後はこれを実施していく前提として既に具体的に計画が進行しているものもございます。どの程度の時間がかかるのかわかりませんが、皆さんの目にするところに「SOCIALWIRE」「Find Model」「CROSSCOOP」「@Press」「NEWSCAST」「@クリッピング」といったブランドを目にするとこが増えてくればいいなと考えております。